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「ラスター、リリス」
後ろから声が聞こえて、二人は振り返った。
そこにはカインと、手を振っているアミティエを含めて、六人が集まっている。
――どういうことだ?
目を丸くしていたラスターとリリスに、カインは笑いながら告げる。
「親睦を深めるのは大切だ。今回は、チームを別れよう」
「ふたりとも頑張ってね!」
カインとアミティエはそれだけ言うと、振り返ることなく立ち去った。
その先には、受付が居て、登録を済ませようとしている。
――二人は呆然としていた。
「……ラスター、どうしよう」
「……どうするか……」
困った。実に困った。
ラスターは頭を抱え、リリスは笑顔を失っていた。
後輩というだけに肩身が狭いのに、どうしろというのか。
そんな時だった。
「そこの二人、ちょっといいかい?」
声をかけられたのは。
前を向くと、銀髪の青年が立っていた。
青年は、そこにいるだけで絵になるほどに美しい美男子だった。
ラスターですら、その容姿に見とれている。
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