■学園内大会本選前

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  「ラスター、リリス」 後ろから声が聞こえて、二人は振り返った。 そこにはカインと、手を振っているアミティエを含めて、六人が集まっている。 ――どういうことだ? 目を丸くしていたラスターとリリスに、カインは笑いながら告げる。 「親睦を深めるのは大切だ。今回は、チームを別れよう」 「ふたりとも頑張ってね!」 カインとアミティエはそれだけ言うと、振り返ることなく立ち去った。 その先には、受付が居て、登録を済ませようとしている。 ――二人は呆然としていた。 「……ラスター、どうしよう」 「……どうするか……」 困った。実に困った。 ラスターは頭を抱え、リリスは笑顔を失っていた。 後輩というだけに肩身が狭いのに、どうしろというのか。 そんな時だった。 「そこの二人、ちょっといいかい?」 声をかけられたのは。 前を向くと、銀髪の青年が立っていた。 青年は、そこにいるだけで絵になるほどに美しい美男子だった。 ラスターですら、その容姿に見とれている。
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