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「もし良かったら、一緒にこないかい?」
目の前の青年は、爽やかな笑顔を見せた。
――美しい……ハッ!
我に返ったラスターは、慌てて答えを返した。
「えっと……、俺ら一年ですから…役に」
役に立たない。
そう言うつもりだったが、唇が閉じられた。
立てられた人差し指が、ラスターの唇をふさいでいる。
「年齢は関係ないよ。俺が君らを選んだんだ。さぁ、どうする?」
ドキッとするような笑顔だ。
ラスターはリリスとアイコンタクトをとり、互いに頷いた。
「あの……よ、よろしくお願いします!」
「よろしくお願い、します……!
「そうか! ありがとう。こちらこそ、よろしく」
そう言った青年は手を差し出して、ラスターとリリスと握手をした。
紳士的な態度も美しく、ラスターも嫉妬すらできなかった。
「さ、もう四人揃っているんだ」
青年が「ついてきて」と言って歩きだすと、ラスターとリリスもその後を追った。
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