■学園内大会本選前

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  「レイナちゃん! 二人、連れてきたよ」 その発言に、二人は一瞬戸惑った。 あれ、さっきのイメージと違う――と。 しかし、四人の姿が見えた時には、考え込む余裕もなかった。 「おかえり。……あら? 貴女は」 そう言った女性――レイナは、リリスを見た。 シオンと同じ、見惚れてしまう美女。 リリスもすぐに気付いて、頭を下げた。 「同じブロックだった方ですよね……!」 「ええ。リリスちゃん……だったかしら。宣戦布告したのに、チームになっちゃったわね」 上品な振る舞いで、レイナは柔らかく微笑んだ。 冗談だったのだろうが、リリスは真に受けて、頭を下げっぱなしだ。 その横で、シオンが言葉を紡いだ。 「まぁ四人の自己紹介をするかな」 そう言った青年が一歩前に出ると、銀色の髪を左手で押さえて爽やかに笑った。 「まず俺は、シオン・ソフ・アウル。レイナちゃんラブだ」 最後の言葉に、ラスターとリリスの描いていたシオンの像が、音を立てて崩れ落ちた。 それにいち早く察したレイナが言う。 「…これは気にしないで。私はレイナ・アルソート。よろしくね」 「「……よろしくお願いします」」
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