■学園内大会本選前

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  レイナが下がると、彼女の隣に居た人物が前に出てきた。 中世的な顔立ちの、優しそうな青年だ。 「私は四年生のアルス・サラノイトです。よろしくお願いしますね」 アルスと名乗った男性は、襟足が長めの黒髪に、同色の瞳が特徴的な長身の男性だった。 優しそうなオーラが漂っている。 そして、今度はアルスの背中から、一人の女子――少女が飛び出した。 「最後に、四年のリディア・クロックです! よろしくねぇ」 リディアは、桜色の髪の毛が肩にかかる程度まで伸びている。 それより特徴的なのは、その体格だ。 年上とは思えないほど小さく、むしろ小さい子にしか見えないほどである。 くりくりとした目を輝かせて、ほんわかに笑っている。 そうして自己紹介を終えると、シオンが走ってきた。 「レイナちゃん! 登録済ませといたよ!」 「はい、ありがとう」 レイナのお礼に、シオンは盛大に喜んでいた。 対するレイナは、軽くあしらっている。 (黙っていればかっこいいのに……) 「……ん? どうした、ラスター」 「あ、いやっ、なんでも……ないです」 「……? ……なるほど!」 シオンは何をわかったのか、声をあげた。 ギクリと、ラスターは震えたのだが―― 絵師:†カイム†様image=225992273.jpg
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