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「リディアにレイナさんは前回通りです」
「わかった!」
「ええ」
二人も頷き、答えるようにアルスが頷く。
そして、静かな語調で付け加えた。
「これは前回のチームでのカインをラスター君、アミティエをリリスさんに置き換えた形です」
「え……、わ、私たちはそこまで……」
その重荷が、リリスが表情を曇らせた。
そんなリリスを、リディアは励まそうと明るい声色で話しかけた。
「そこら辺のカバーが私達だよ♪ 頑張ろうね!」
リディアの明るい笑顔に、リリスも微笑んだ。
けれど、その心中は重荷が外れていなかった。
それを横目で見ていたシオンは、呟くように言葉を紡いだ。
「どうせ私達なんか……じゃなくて」
シオンの声に、リリスは振り向いた。
あくまで目線は逸らしたまま、シオンは笑声混じりに続けた。
「自信が無くても、出来る限り役立つ。の方がいいんだぜ?」
「あら、シオン、良いこと言うわね」
その言葉にシオンは反応し、またレイナの蹴りが炸裂する。
そんな光景を見て笑う一同につられて、リリスも、笑い始めた。
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