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くじ引きによって決められた対戦表は、AvsD、BvsCという結果になったため、ラスター達は安堵していた。
『第一回戦、BチームvsCチームです
選手の皆さんは準備をお願い致します』
「エイテル先輩……か」
「ラスターが負けた相手だったか」
シオンの言葉にラスターは頷く。
その目には不安でもなく、闘志が宿っていた。
強い信念が、シオンにも感じ取れるほどに。
「次は、勝ちます」
その言葉を聞いて、シオンは満足そうに頷き、ラスターの頭を撫でた。
ラスターはそれが恥ずかしかったのか、振りほどこうとしている。
「さぁ、目標は優勝です。皆さん、行きますよ!」
アルスの号令に、仲間達は大きく頷き、フィールドへと進んでいった。
「さぁて、シオン先輩と組むのは予想外だったけど……、楽しみだなぁ」
観客席にて、カインは楽しそうに笑っていた。
その言葉に、後ろにいた金髪の少年は鼻で笑った。
「同じ一年の君も、負けないようにね!」
そう言ったアミティエは後ろを振り返ると、額に帯を巻いた金髪の少年が座っていた。
「あはは、任せなって。先輩」
そう笑顔で言った少年は、授業にて《古代魔装》の質問をしていた人物だった。
ラスターの後ろの席の人物でもある。
「そういえば君もラスターと同じだったね。リック・マグニス君」
「ああ、同じ一年で本選まで辿り着いたやつ。負けねえよ」
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