■学園内大会本選

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「なっ、なんだぁっ!?」 突然、自分を襲ってくる建物に、相手の二人も驚きだ。   仲間であるラスターですら、驚きに目を見開いている。 (まじで化け物かよ! あの人は!) 崩れる建物の瓦礫を蹴って、ラスターは急降下した。 こういう野生――いや、超人的な行動をするラスターにも、普通ならば驚くだろう。 そして、焦って逃げようとす る男に、勢いよく中段蹴りを見舞いする。 「がぶぼっ!?」 まともに受けた男は、奇声を上げて吹っ飛んだ。 砂煙を巻き上げて、男は崩壊した建物の瓦礫の中に倒れた。 ――死んでないよな?  そう冷や汗を浮かべながら、ラスターは着地による足の痺れと痛みに顔をしかめていた。 「貴様ぁっ!」 そこにもう一人の男の剣が横薙ぎに払われる。 しかし、その剣はぴしゃりと止まった。 後ろには、男のわき腹に、拳を打ち付けるシオンの姿がある。 シオンは爽やかに笑い、ラスターに手を差し伸べていた。 「奥のほうにリーダーがいるだろうな。他は、こっちのリーダーを狙いにいっただろうか」 「それなら今すぐ援護に!」 ラスターは駆け出そうとするが、シオンに肩を掴まれた。 「向こうは大丈夫だ。俺らはリーダーを倒しにいこうか」 「でも、向こうは接近戦をできる人は…」 「……いや、“最恐”がいるからいいよ……」
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