初めての人

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あなたはわたしにとって、沢山の"初めて"をくれた人でした。 口が悪くてガサツなわたしを「初めて」好きになってくれた人でした。 「初めて」告白してくれた人でした。 「初めて」の彼氏でした。 正直まったくタイプではなかったし、チャラそうだと思ったけど、声がちょっと好きと言うだけで経験として付き合ってみる事にしました。 仕事先で出会ったあなたは、落ち着いててスーツ姿がカッコよくて背が高くて、生意気で毒を吐く。そんな感じだったのに、プライベートで会ってみると凄くよく喋る。よく笑う。よく下ネタを言う。という印象に変わりました。 毎日メールのやり取りをしました。 彼氏彼女って感じがしてワクワクしました。 初めてウチにお泊まりした時、わたしの「初めて」を捧げました。 その次の日、「初めて」デートしました。 「あなたに出会えてよかった!俺めっちゃ自慢してるもん」って言ってくれた時はさすがにキュンとしました。 あなたの将来の夢の話を聞いた時、ちょっとあなたの事を見直しました。そしてちょっと好きになりました。 でもそんな幸せな日々は続かなくて、喧嘩して連絡とらなくなって、いつもあなたからきてたメールが来なくなって。ずっと着信が鳴るたびにあなたからじゃないかってケータイ見て、違ってまた落ち込んで。 やっと来たと思ったら「わかれよ」の文字。 もともと好きで付き合ってた訳じゃなく、押しに負けて付き合ってただけだし。そんなに長くは続かないハズ。 別れる時も後腐れ無さそう。 そう思ってたのに。 あなたからの別れの言葉がこんなにわたしを傷つけるなんて。 いつの間にか、あなたの事こんなに好きになってました。
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