第03話。子馬を育てるように・・・育つ愛。

5/5
75人が本棚に入れています
本棚に追加
/49ページ
━━━━━その日の…★  夕陽は、いつもより、透き通るトキ色に輝き、母が微笑むような温かさがあった。  「はるまさま。毎日きて、待っててくれたなんて、ありがとう」 と、私は、お礼だけはいわないとと、告げると、  『今日みたいな透き通った夕陽は、あの日以来みられなかったから、おいらも嬉しいよ』 と、あえて毎日きていたことをいわずに、再会を喜ぶ、はるま。  「また、あえるかなぁ・・・」 と、小さな声をしぼりだす私。  『あっ、おいらの家は、平群の里だから、遊びに来れたらおいで』  小さく私は頷き、  「私は香芝・・・、少し遠いっ。歩いてはいけない」 と、寂しそうにつぶやく私をみて、  はるまは、  『宿の近くまで送ってあげるよ。じゃあ、香芝にいくことがあったら、訪ねてみるね』 と、いいながら、若駒の背中に私を乗せ、いった。  「はい、お待ちしてます」 声が弾んでしまうと同時に、耳が熱くなるのを感じた私がいた。  『さあ、背中にしっかり捕まってるんだよ』 と、いうや、若駒を駆け出させる悠馬。  「はい、はるまさま」 と、いいながら、悠馬の背中の大きさとぬくもりを感じ、  “私、はるまさまの妻になりたい”と、贅沢な感情が芽生える私であった。 ━━━━━つづく…★ * ここに登場した。 悠馬は、いま進行し、仲良くリアルでもしている女性です。 みはるが、悠陽です。 ものがたりは、まだ続くのですが、 ひと息いれることにする。後日綴りますから、しばらくお待ちくださいね。 * * 『お知らせ』 この時代の前世は、現在みえつつあり、逐次追加するために、 「花咲く旅路」というタイトルで、別冊を綴ることにした。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!