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やはり、この宰相の危惧が現実になったのは、私への贈り物を一通り受け取り、乾杯が終わって、
きれいな御婦人たちの踊りが終わり、楽曲が鳴り止んだ時のことであった。
私が眠くなり、裏の部屋に引き籠もって直後のことだった。
門兵が駆け込んできて
『一大事です。し・しゅ・襲撃で・・・』と、いい終わらぬうちに、
「ぎゃああ」という悲鳴とともに
『☆※◎◆■』わけのわからぬ言語が聞こえ、あっという間に、宴が血の海に変わってしまってた。
その異国の民は、
『妃を生け捕りにしろ』といっていたらしく、
生け捕りにされた妃。私の母であるが、妃いわく
『皇子とともになら、どこでも、行きます、皇子はどこぉ?』と、くびに刃物をあてながら抵抗したという。
敵兵の隊長は、これを了承し、手厚くもてなしながら、この洞穴まで連れてきたのだ。
━━━━━…★
この妃が、いまの、悠陽の妻なのである。
私のソウルメイトのひとりなんです。
《幽閉の皇子・完》
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