35人が本棚に入れています
本棚に追加
/335ページ
「スパッ」
岬のシュートは 綺麗な放物線を描き ゴールに吸い込まれていく。
「ナイッシュ」
雪乃も岬の隣からシュート
「ガタン トン…トン…」
リングにはじかれ 反対方向へ転がっていく。
「雪乃 ファイト~」
岬は わざと大きな声で挑発する。
雪乃はボールを拾いにいく足を止め 振り返り 親指を下に突き刺し ブーイングサイン
「ブー」
お互いに舌をだし 笑い出す。
練習といっても いつもこんな調子だ。
7:50
「集合」
部長のかん高い声が体育館に響く。
「これで朝練おわりです
今日は午後練は顧問不在なので中止となります。解散」
部長の声に 雪乃と岬は 顔を見合わせガッツポーズ。
二人は 少し汗ばんだ体を拭きブレザーに着替え 教室に向かいあるいていた。
雪乃の目のまえに 突然岬の顔があらわれた。
「雪乃ちゃん」
岬は妙に いやらしい猫なで声で雪乃の頬に手をあてる」
驚いた雪乃は手をほどいた。
「何 何 何? どうしたの岬? 熱でもあるの?」
すると岬は隣に並び 腕組みしてあるきだす。
「雪乃ちゃんに 聞いてもらいたい事が~あって~」
最初のコメントを投稿しよう!