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そっか、今日は菊池さんが手伝いにくる日だったか……。
菊池基晴(ｷｸﾁﾓﾄﾊﾙ)。
湊とは同じ歳で昔からの友達。
機械人形を製造している会社で事務の仕事をしている。
会社が暇な時は湊の仕事を手伝いによく診療所を訪れていた。
「あ、雪代先生」
「ん？ なんですか？」
「さっさとこんな診療所潰して俺の会社の商品開発部に来てくだいね」
前言撤回。
会社が暇な時は湊を自分の会社へ勧誘しようとよく診療所を訪れていた。
「それと、良かったら今晩ウチが主催の新商品のお披露目会に来ませんか？」
「え？」
突然の誘いに湊は驚いてるみたい。
「雪代先生が来てくださるならウチのお偉いさんも喜びますし、ね？」
菊池さんはあくまで湊を招待する気だ。
「んー……じゃあ、少しだけ顔を出させて頂きますね」
「助かります、夕方には迎えの車を寄越しますから」
菊池さんはそう言ってさっさと診療所を出て行ってしまった。
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