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アメリカ、グレートプレーンズ――
――鳴り響く銃声――叫び声――雄叫び――爆発音そして肉を切り裂く音――それら全てが過去幾度となく争って来た人間にもかつてにも聞いた事がないくらいに多く、激しく、そして常軌を異している。
……一人の青年兵士が走っていた。
服装はアメリカ軍のものだが顔つきからして日本人だったようだ。
青年は次々に迫り来る感染生物達を銃で仕留めながら戦地から遠ざける。
「ハァ…ハァ…ハァ…まだ死ぬ訳には行かねーんだよ!」
そして青年は戦場から遠く離れた大きな岩の前にたどり着き岩影に隠れた。
次の瞬間、戦場の方角からとてつもない爆発音が岩越しに響き渡りその直後に爆風が青年の横を通り過ぎて行った。
幸い、青年は岩の影に隠れていた為被害は無かったが突然の事で少し慌てていた。
そして爆風がおさまり青年は崖の横から戦場を覗くと青年は驚いた。
「……な…何があったんだ…」
そこには何も無かった……さっきまであった物、闘っていた者も敵見方関係なく。
まるで、原子爆弾が落とされたように……。
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