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まるでビームが走ったかのような凄まじい音を引き連れて、その指は青年の眼をえぐって――――はいなかった。
驚く事に青年はこの攻撃を紙一重の差で避けていたのだ。
それには白髪の青年も驚いた。
(馬鹿な……俺の攻撃を避けただと? 速度は銃弾より速い筈だぞ!?)
「お~危ね……」
その青年の言葉を聞いた瞬間に白髪の青年は更に殺気だった。
「クッ!」
白髪の青年は更に攻撃を数回するが、青年は全て紙一重でかわした。
(馬鹿な……どういう理で生きてんだコイツ……人間の動きじゃねぇ!)
「おい!! どういう仕組みで俺の攻撃を避けてんだ?」
「……直感だ……俺の家系は直感が凄まじいんでな……クジだって一発で当てる程だぜ……まぁ弟の方がすげぇがな…アイツは特にすげぇ…」
「弟?」
「あぁ……もっとも今アイツは日本に住んでるがな……」
そして、白髪の青年はしばし動きを止め、しばらくすると口から笑みがこぼれた。
「そうか……弟か……」
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