細菌感染

7/12
前へ
/107ページ
次へ
まるでビームが走ったかのような凄まじい音を引き連れて、その指は青年の眼をえぐって――――はいなかった。 驚く事に青年はこの攻撃を紙一重の差で避けていたのだ。 それには白髪の青年も驚いた。 (馬鹿な……俺の攻撃を避けただと? 速度は銃弾より速い筈だぞ!?) 「お~危ね……」 その青年の言葉を聞いた瞬間に白髪の青年は更に殺気だった。 「クッ!」 白髪の青年は更に攻撃を数回するが、青年は全て紙一重でかわした。 (馬鹿な……どういう理で生きてんだコイツ……人間の動きじゃねぇ!) 「おい!! どういう仕組みで俺の攻撃を避けてんだ?」 「……直感だ……俺の家系は直感が凄まじいんでな……クジだって一発で当てる程だぜ……まぁ弟の方がすげぇがな…アイツは特にすげぇ…」 「弟?」 「あぁ……もっとも今アイツは日本に住んでるがな……」 そして、白髪の青年はしばし動きを止め、しばらくすると口から笑みがこぼれた。 「そうか……弟か……」
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

56人が本棚に入れています
本棚に追加