夏。

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「夏だー!!!!」 「海だー!!!!」 飛行機に乗って2時間ほど、 私は、飛行機に乗った時の耳なりで頭痛がし、フラフラと飛行機の階段を下りた。 後ろから、しょうが、危なっかしげに私を支えた。 ゆうとなおきは、2人でキャッキャとハシャいでいた。 見たく無い。 そんな気持ちもまた、私の頭痛を酷くさせた。 「ホテルへーレッツゴー!!」 そんな私に気付きもせず、ゆうは沖縄の開放感にテンションを上げた。 「あやちゃん、大丈夫?」 「あや、顔色悪いぞ」 なおきとしょうが、同時に声を上げた。 私は、無意識になおきに向かって、「大丈夫、」と言った。 なおきが気にかけてくれた そう思うと、ガンガンと響いていた頭痛が柔らかくなった気がした。 「ゆうー」 なおきがゆうを呼ぶ。 「あや」じゃなく「ゆう」と呼ぶ。 何故、私じゃないんだろう…。 「あやちゃん、行こうか」 しょうが私の手を引いてくれた。 この手に逃げることが出来たら、どんなに楽なんだろう。 私達は見知らぬ土地に、四苦八苦しながら、やっとのことでホテルにたどり着いた。 道ゆく人に聞いてみたが、「£%#&*☆§@さー」と、聞き取れなかった。 「だー!!!疲れたー」 なおきは部屋に着くなり、大股を開いて、へたりこんだ。 「なーに言ってんの!行こうよ!海!」 ゆうは元気にそう言った。 「ちょ、煙草吸わして…」 「あ、あたしも…っ」 ゆう以外のみんなは、もう、休憩モードだ。 「みんなだらしないなー」とゆうは1人、ぷんすかと怒りだした。 「ま、お前も座れや」 なおきがゆうに言うと「はーい」と頬を膨らましながらゆうは座って煙草を吸い出した。 「やーっぱ綺麗だね!海!」 窓からは海が見える。 「だな!」 「だね!」 「綺麗だな!」 私の言葉に、3人とも相づちをうつ。
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