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「どうなんだろうね。」正直、その質問には俺も解らなかった。
「なおき、ゆうちゃん気に入ってはいるけど、楽しそうだし。
だけどゆうちゃんの話をなおきの口から聞いた事無いしなぁ…
あやちゃんの事はよく知ってるよ、俺。あいつお喋りだし。」
色んなあやを思い出して顔が緩んだ。
俺が追いかけたあや。
なおきの口から出てくるあや。
「何言ったのあいつ。」
顔を真っ赤にしてあやは聞く。
照れ屋だって言ってたっけ。
「案外おっちょこちょいなとことかー
たまに良い匂いがするとかー」
今日近くにあやと居て思った事。
なおきの言った通り、あやは女の子らしい、良い匂いがする。
「可愛いーとことかねっ。」
「何がっ!!」
突然、あやの声が大きくなった。
顔はもう、耳まで真っ赤になり、茹で蛸のようだ。
「俺、あやちゃんが好きなんだ。」
一目惚れかもしれない。だけど色んなあやも見てきた。
俺は、あやに、恋をした。
「何言って…!?帰るね!」
あやは小走りに去って行ってしまった。
「可愛いなぁ…」
一人でニヤニヤと呟いてしまった。
マックに戻ると、なおきとゆうがキャッキャと予定を組んでいた。
「おう、しょう。あや、何て?」
「他人にどうこう言われるのが腹立たっただけって」
「素直じゃないからな、あいつ。
あ!ここにしねぇ?部屋から海見えるってよ!」
「最高じゃん!あや、気にいるかなぁ?」
「あいつは綺麗な景色に弱い」
フフンとでも言わんばかりに、なおきは鼻で笑った。
「よし!決まり!」
「あたし電話するー!」
「あやちゃんに聞かなくて良いの?」
「大丈夫大丈夫!なんだかんだで着いて来るって!」
ほんとに大丈夫なんだろうか…
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