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プロローグ-桜の季節-
数年前。
地球の、日本のどこかに、
有能で天才と言われる科学者夫婦を中心とする、数人で構成された科学者集団が結成された。
彼らが、「バイオ・メイカーズ」(生命を造る者達)と呼ばれるようになったのはつい最近のことである。
それは、全員が生命科学に長けているからだとか、生物の生態を知り尽しているからだとか、いろいろ言われているが真相は定かではない。
また、何のために結成されたのかも分からない。
そんな彼らの、今回の研究テーマは……
ホモ・サピエンスの進化形の誕生。
つまり、我々現生人類を超える人間を造るということであった。
果たして、これは我々人間がしてもいいことなのか?
ましてや、何のために?
人間を欲望の塊だ、という人間は少なくはない。
そう、
それをしたいがために、現代の生命科学をフルに利用し、成し遂げるのだということなのである。
そして、長い年月を経て誕生したのは……
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