黒の門をくぐって.2 渚ちゃん

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 家に帰るにあたって、地元に住んでいる薺ちゃん、あいちゃん、渚ちゃんとは駅前で別れて恋夢ちゃんと汽車に乗った。どうやら帰りの方角が一緒みたいだ。 『どうやら』というのは、駅前で別れる時に恋夢ちゃんがぽけーっとしたまま私に着いてくるものだから、大丈夫なのかと渚ちゃんに尋ねたところ、 「んあぁ、それなら大丈夫。恋夢が住んでるの、たぶんキミと同じ方角だから」  と、物凄くいい加減で大雑把な返答が来たからだ。    ふ、不安だ……。
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