黒の門をくぐって.3 恋夢ちゃん

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   私がこの現状を把握した頃には、汽車は既に走り出していた。 「……うぅ。どうして今日はこんなにもついてないんだろうね……」  13秒ほどの「……」の後に、 「ドンマイだよー……くぁ……それより、どこの駅で降りるの??」  うーん、もうこうなったら最後までお付き合いするよぅ……。  21秒ほど──(そろそろ秒数数えるのもめんどくなってきた……) 「そっかー……じゃあ僕はそろそろ寝るね。僕は夜型だから、昼はどうも調子が出ないんだ……良かったら椣原に着いたら起こし…………すぅ……すぅ……」    言ったそばから寝ちゃったよ、この子……。
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