黒の門をくぐって.3 恋夢ちゃん

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   ガタンゴトン、ガタンゴトン。    恋夢ちゃんはすぅすぅと寝息をたてながら、とても気持ち良さそうに眠っている。無防備にも程があるなぁ。  とりあえず頭をなでてみる。 「うきゅー……」  嬉しそうに頭を寄せてきた。……可愛すぎる。  あまりにも可愛いので、私は鞄から小さなスケッチブックを取り出して、鉛筆でしゃっ、しゃっ、と画用紙にその寝顔を描き始めた。  これは癖だから、やめられないんだよね。    ガタンゴトン、ガタンゴトン──
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