214人が本棚に入れています
本棚に追加
「煩いから出て行ってよ
仕事の邪魔。」
邪魔って言われても出て行くつもりはない
俺は恭弥の隣に座る
「まだ、僕の邪魔をするの?」
「黙っとくから一緒にいちゃダメ?」
恭弥は少しの間黙り
「好きにすれば?」
そう言って、また恭弥は書類に目を通す
そして、日が暮れてやっと恭弥は書類の片付けが終わった
「お疲れ」
「………」
恭弥は相当疲れてるみたいだ…
首を回したり、肩を上下に動かしたりしていた
「肩揉んでやるよ」
「うん…」
「え?」
「彼方が僕に質問した答え」
「あぁ…」
「彼方がここにくるの…楽しみなの」
「へ?」
「…もう、言わないから……」
そう言って恭弥はソファから腰を上げ、帰る準備をしていた
普段は棘のある奴だけど
時々、花のように優しさがある
それが一番丁度いいんだって俺は思う
(いつからだろう…)(こんなに相手を意識してしまう)
fin
最初のコメントを投稿しよう!