金の斧

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昔々…ある所に、正直者の 木こりが住んでいました。 ある日、いつものように、 精を出して木を切っていると、 ふとしたはずみで、斧を泉に 落としてしまいました… 斧が無ければ、 仕事が出来ません。 木こりが、途方に暮れながら 泉を覗き込んでいると、 何処からともなく 声が聞こえてきました… 「貴方が落としたのは、金の斧 と、鉄の斧…どちらですか?」 正直者の木こりは、迷わず 答えました。 「オラが落としたのは、鉄の 斧ダベ」 すると…泉の精が現れて、 木こりに、言いました。 「貴方は正直者です、褒美に この、金の斧も差し上げましょう」 ………………… その、一部始終を欲張りな 木こりが、見ていました。 「フッフッフ…あの金の斧を、 投げ入れたら…ダイヤの斧が 貰えるかもな…」 欲張りな木こりは、夜中に 正直者の木こりから、金の斧を 盗み出すと、急いで泉に、 金の斧を投げ入れました… すると、何処からともなく 声が、聞こえてきました。 「貴方が落としたのは、 ダイヤの斧ですか? それとも、金の斧ですか?」 欲張りな木こりは、 すかさず答えました。 「ワシが、落としたのは、 間違いなく、金の斧です!」 すると、泉の精が現れました。 「この、金の斧を落としたのは 貴様かぁ!!」 なんと、金の斧は泉の精の頭に ザックリ刺さっていたのです。 欲張りな木こりは言いました… 「オーノー」 fin
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