幼なじみ

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「清人はさ…」 清人の家からの帰り道隣を歩く文香がつぶやいた。 「…なんでもない」 言いかけた言葉を整理するように間をあけてから、下を向いて黙った。 「あ?なんだよ、気になるんですけど。」 俺は清人からもらってなめていたチュッパチャプスを音をたてて噛んだ。 文香は一瞬困ったようなそぶりを見せてから 「別に!!ちびに聞いても無駄だと思ったからさ!」 吐き捨てるようにいって走り出した。 「ちょっ…おい!!ぶす待てよ!!!!ぶーすっ!!!!」 すぐに追いかけたが、気付けば文香は文香の家の玄関の前だった。 「じゃあねーちび★」 顔をくしゃっとして笑い、手をヒラヒラさせると家の中へはいった。 「…んだよ、あいつ…」 はぁはぁと息切れしながら立ち止まり、へなへなと近くの公園のベンチに座った。
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