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描かれた目は、エジプトの壁面に描かれるような、ややリアルな形の、けれどどこかグロテスクな、無機質な目でした。
「いたんだよ」
兄は、どこか得意そうな顔をしていました。
おそらく、その時の私は、酷く困惑したような顔をして、兄を見ていたのでしょう。
「いたんだ、きのう」
そう言って、兄は窓を見つめたよう思います。
窓の外、白黒の幕は庭木の緑の中にぽっかり浮かんでいました。
「だから、じいちゃん、しんじゃったんだよ」
UFOを黒く、黒く塗り潰しながら、兄は言いました。
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