プロローグ

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木実を含めて4人となった太郎達が学校に向かって走っていると、1台のリムジンが太郎達の横を通りすぎて行き、少し先で止まった。 「おはようございます皆さん」 高級車の後部座席の窓から顔を出してそう言い、爽やかに微笑んだ彼の名前は伊集院天馬(イジュウインテンマ)。容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能なイケメンメガネ。更に大手電機メーカー『SOMY』の御曹子で大金持ちというパーフェクト少年。だが、機械オタクという唯一の欠点を持っている。 「助かった!乗せろ天馬ー!」 「やれやれ、わかりましたよ」 そう言って天馬はドアを開け、次郎、力蔵、木実の順に車内へと招き入れた。 そして、最後に乗ろうとした太郎に天馬は何かを差し出した。 「忘れないうちに帰しておきますね太郎」 そう言って天馬は太郎の手に“ある物”を握らせた。 それは、黄色いボディの折り畳み式のケータイ。 そう。太郎や仲間達と共にいくつもの試練をくぐり抜けてきた、不思議機能満載の太郎のケータイである。 実は闇士との戦いの後、どうにも調子が悪いので太郎は天馬に修理を頼んでいたのだ。 ではここで、太郎のケータイの不思議な機能を一通りご紹介しよう。 1,爪切り…②③③+決定ボタン 2,髭剃り…①①②+決定ボタン 3,歯ブラシ…④④②+決定ボタン 4,くし…③①③+決定ボタン 5,耳かき…④⑤⑤+決定ボタン 6,チョロQ…⑥①②+決定ボタン 7,ダウジング…⑧①⑤+決定ボタン 8,スタンガン…⑦②⑦+決定ボタン 9,ライトセイバー…③①⑧+決定ボタン ※起動時間3分 10,ケータイペット(ケペ)…①⑤①+決定ボタン 11,写メ変身…⑨⑧⑤+決定ボタン 12,ケータイジェット…②⑤⑧+決定ボタン ※起動時間3分 13,世界詳細映像カメラ…⑤⑥③+決定ボタン 14,思想読み取り機能…⑨⑨②+決定ボタン 15,ケータイドーピング…①④⑦+決定ボタン ※起動時間5分 16,ケートラマン…⑧⑥③+決定ボタン ※起動時間3分 17,手榴弾…ボタン操作無し 18,催眠ガス…⑦⑧①+決定ボタン 19,電気銃…④①①+決定ボタン ※弾数6発 20,立体映像投射機能…⑦⑤⑤+決定ボタン 21,極細ワイヤー…⑧①⑧+決定ボタン そして、裏機能“希望”。 これが太郎のケータイの不思議な機能の全てである。
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