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「そーよ!反省してよね」
「はぁ…君もなんだけど…」
めまいを起こしたように、軽く手で顔を押さえ溜息をつく。
「えっ?何でよ」
「街中で、剣を抜こうとしたっしょ?魔物から人を守んなきゃなんないのに、刀のサビにしてどーすんの」
「うっ……だって」
アタシがその言葉に詰まると、ソイツは手をひらひらと振ってみせる。
「いや、別に分かってるんならどーでもいいや、うん」
「…?」
「─ただ、初めて依頼うけるんなら成功させる為にも熟練者とチームを組んだ方がいいよー?3人から4人で魔導師や癒しの魔法使える人とかさ」
「わ、分かってるわよ!そんな事なんか」
アタシが素直に分かったなんて言えないのにソイツは笑った。
「そっか!良かった~」
だけど、その笑顔は爽やかでもなく…優しくもなく、黒笑でも無かった。気の抜ける笑い方でなんか腹が立つ。
「ねぇ、アンタ…」
「─ん?……あぁああああっ!?やっばーいっ!!」
「な、何!?」
笑ってたかと思うと、突然叫びだしたりして驚いた。
「限定スイーツが!ヤッベ確実売切れじゃん…─いや!諦めるのは早い!そんじゃ」
「えっ…ちょっ!」
男は物凄~いスピードで去って行った。
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