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ゆめのうきはし
夢をみると時々橋を見るという
その橋は水面から少し浮いているのだそうな。
そう、丁度 人一人分くらい。
「私が聞いた話によりますと、その浮橋のこちら側に立っておりますれば
橋のあちら側はそれは華やかにまた、楽しげな音が聞こえて来るそうで
そちらへ向かおうと橋を渡ろうとするのですが決して渡ることが出来ないのだそうですよ」
「ほぉ、それは何故ですかな」
「それが、橋を歩いても歩いてもあちら側へは渡れないのだそうで」
「ほぉ、それは奇怪な・・しかし、なら走れば着くのではないのですかな
そのあちら側とやらに」
「それが、橋は板が斑につけられており、走ると下に落ちてしまうのだそうです」
「それなら話が早い。落ちて泳いであちら側に行けばいいのです」
「ですが、その下の水は深くまた凍るように冷たく、とても泳ぐことは出来ないのだそうです」
「へぇ、夢なのに寒さなど感じる事ができるのかい」
「「・・・・・・・・・。」」
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