序章・恋心

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その恋の相手というのは、実は家庭教師のお姉さんなのだ。 名前は菜川静音(ながわしずね)さんといって、名前とは相まって明るくて元気で、そして、何より優しい人だ。 正直な話、静音さんと初めて会ったときの僕は、何も真剣に思えることがないガキだったと思う。 ・・・というより、僕にそうゆう気持ちを教えてくれたのが彼女だった。 (そして、今も・・・ドキドキしている。) 彼女の家で彼女と二人っきりなのだ。 まあ、二人っきりといっても今日が火曜日で、家庭教師の日というだけなのだが・・・。 それでも今日は特別なんだ。 半年間、積もりに積もった彼女への想いを、今から打ち明けるんだ。 世間でいうところの告白というやつだ。
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