雛恵のミス

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「あっ!待ってください」 医師は雛恵を呼び止めた。 「ハイ、なんでしょう」 雛恵は冷静に聞いた。 「あなた名前は?」 医師がたずねると 「名乗る程の者ではありません、まあ私の事は、気まぐれ者の女タクシードライバーとでも覚えといてください」 そう決めゼリフを言うと、雛恵は走り去った・・・・ 雛恵はタクシーに乗り、病院を離れた。 「これでひとまずは安心ね、でもさっきのセリフ我ながらかっこよかったなーー」 雛恵の顔はにやけていた。 「あっ!」 雛恵はある事を思い出した。 「そうだ!あの人教師だったんだ!どうしよう・・・・もし明日学校にあの人が行かなかったら大変な事になる!・・・・・」 雛恵は安心したのは束(つか)の間、また頭の中が熱くなった。 「もしあの人が学校に行かなかったら、いろいろ調べられちゃうかもしれない・・・・そうすれば私・・・・」 追い詰められていく雛恵 しかしその時 「そうだ!!」 雛恵の頭に名案が浮かんだようだ。 「私があの人を装って、椿第一中学に行けば良いんだ!!」 雛恵はとんでもない事を思いついた。
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