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その日、誠司は帰って来なかった。
私は、寝ている龍真を強く抱きしめて……
声を押し殺して泣き続けた。
ほらっやっぱり。
赤ちゃん下ろせば良かったじゃん………。
こんな状態で、産まれて来ても
赤ちゃんが可哀想だよ。
大きくなり始めた、5か月の自分のお腹をさすりながら…私は眠れない夜を過ごした。
私たちはどうしてこんなにぶつかり合ってばかりなんだろう?
仲良くやりたいのに…。
昔みたいに、仲良くしたいだけなのに…。
仲直りって、どうすればいいんだっけ?
笑顔って、どうするっけ?
ねぇ?誠司…。
私たち、笑う事を忘れちゃったね?
アナタから笑顔を奪ったのは、私ですか…?
きっと……
私だね。。。
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