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誠君は、黙って私の話を聞いてくれていた。
『静華ちゃん、辛かったんだね…。誰にも言え無かったんでしょう?』
誠君は、私を抱きしめてくれた。その腕が居心地良かった。春人に抱きしめて貰ってる気がした。
『静華ちゃん、今度うちの店に遊びにおいでよ。』
誠君の言う言葉に頷いて、遊びに行く約束をした。それから、何度も誠君に会いに行った。そこで、沢山のおなべと話、語りあった。『最近のオカマが羨ましいよ。テレビにでまくって、おねえキャラとか言われて、俺達も別に出たい訳じゃないけど、なんか、羨ましいよな。まっ認められてる気もしないでも無いけど…おねえキャラより、やっぱりなっ。』
ここに居る人達にも、色々な事があったんだって、色々な気持ちがあるんだって。この世界を覗いて思った。私がこの世界に興味を持ち始めたって、誠君は、気付いていた。
『静華ちゃん、この店でバイトしてみない?』
誠君の言葉が何だか嬉しかった。こんな興味から、私のスタートが決まった瞬間だった。
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