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私は、言葉が出なかった。嬉しかった。家の親は、亡くなっていた。親が生きて居たら、きっと喜んでくれていたのだろう。
始めて、春人の母親が私の母親になっていた。余計に嬉しかった。
『嬉しくて…。』
言葉にならない。
『静華ちゃん私の事、本当の母親だと思ってね。春人と結婚したら、本当の母親になる所だったんだけど。でも、静華ちゃんに彼氏が出来たら、叔母さんにも紹介してね。
赤ちゃんが産まれたら、連れて来てよ。約束よ。』
お母さんは、笑って居た。
『解りました。絶対に見せに来ます。赤ちゃん産まれたら、抱っこして下さいね。』
二人で抱きあって泣いて居た。
就職をしてから、忙しくて、それでも、月命日は、欠かす事無く春人に会いに行った。
叔母さんには、あれから会えて居ない。
彼氏もいなかった。なんだか、女友達と居る事の方が楽だった。ある日女友達の家に遊びに行った時、一人の男の人を紹介された。
『静華、彼、誠君イケメンでしょう?』 私は、誠君と沢山話した。自分の事、春人が遠くに行ってしまった事…。
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