†prologue† -紡がれゆく運命の始まり-

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      「戦況はどうだ?」 白銀の鎧を纏った騎士が見張りに呼び掛ける。   「物凄い数です… 全くこちらの攻撃に怯む事なくこちらへ向かってきます…!! くそ…闇の者共め…!!」   "焦るな…自分と仲間を信じろ…"   「わかった。私が出よう。」 「アイン様!?」 「正気ですか!?奴らの数は増え続けるばかり… 例えアイン様とて御一人では無茶です!!」   「数などで怯む私ではない。 騎士たる者はただ攻撃するだけが務めではない。命をかけて"守護"して初めて騎士を名乗れるのだ。   私はこの場を"守護"せねばならん責任がある。 見張りやゼルディア城門の防衛はこの場に残ったお前達に任せる。前衛にて闘っている者達に伝えろ!! ゼルディア軍騎士団団長アインが今向かうとな!!」   "アイン様!!"       この時   止められなかった自分を   今でも後悔する   今でも思い出すよ   白馬に乗り 金色の髪をなびかせ 剣と盾を構え 懸命に守ろうと闘うアイン様の姿を そして   アイン様が言った最後の言葉を      
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