8659人が本棚に入れています
本棚に追加
/355ページ
俺は、結局地元で就職した。
この街には、繭との思い出がたくさんある。
俺は―――……
どうしても離れることができなかった。
いつか繭が、突然ここに帰ってくるような気がして。
ありえないことだとはわかっていた。
でも―――……
約束したから。
その約束だけを支えに、俺は毎日を生きてる。
こんな俺を見たら、繭はどう思うかな?
なにやってんの!って笑うかな。
それとも、悲しむのだろうか―――……。
答えてくれるはずなんてないのに、俺は何度も何度も問いかけてる。
最初のコメントを投稿しよう!