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「じゃ、早く行こ。」
俊也はそう言うとさっさとコンビニから出て行く。
誰が一番遅れてきたと思ってんだよ……。
そんなことを考えていると俊也が急に俺の方をジロッと見てくる。
……気づかれた?
「言っておくけど、僕が遅れたのは【鈴の森】に肝試しの準備をして来たからだから。」
やっぱり顔に出てたか……【鈴の森】か。俺もあの森の正式な名前は知らない。
ただ、分かるのはこの町の人たちはこの森を【鈴の森】とよんでいることだけだ。
「あぁ…なれほどな、納得した。今回はマシだな、玲?」
玲に声をかけてみると、
「あっ、うん‥そうだね。」
小声で俺に返してくるわけだ。
「おまえ大丈夫か?」
「うっうん、だっ大丈夫だよ。」
玲がハンパなく怯えているので俊也の方を向く。
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