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「…本当に綺麗だな。」
俺も素直に綺麗だと思った。
「ねぇ、これ持って帰らない?」
玲がまさかの提案をしてくる。
「いや、一応さ祠に在ったやつだぜ?」
「いいの、持って帰る。」
玲は一度決めたらテコでも動かない。要するに頑固だ。
幽霊とかはダメなのに祟(たた)りとかは大丈夫なのか?
良く分からないな…。
「じゃー、戻るぞ。」
「うん!」
俺は焼きそばパンを手に、玲は紅い石を手にして、寺を出る。
………―リィーン―………
………―リィーン―……
どこからか風鈴の音が聞こえる。
寺の外に出てからの異変…玲の手の中にある石が脈打つように輝いている。
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