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紀子「あそこ行く?」
紀子姉が指差したのは、Mのつくファーストフード。
オレ「うーん」
行ってしまうと、帰られない気がする。
紀子「妹に代わってご馳走したげるから、行こ?」
何でこんなに普通なんだろう。
もっと本当は聞きたいことが沢山あるのに紀子姉との会話は、さして記憶に残る類のものでもなかった。
自分から核心に触れる勇気も無かった。
何でハンバーガーってこんなに旨いんだろう。
紀子「けい、最近元気ないね」
油断したw
オレ「…」
オレは正直、紀子姉に甘えたくて否定しなかった。
紀子「どうしたの?」
今紀子姉のことを好きかと訊かれたら好きだと言うだろうが、同時に矛盾を孕むことになる。
オレ「…」
紀子姉はオレと過ごした夜を憶えていないのではないだろうか。
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