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デリートゲーム第2回戦、陣宝探しゲームが始まった。
第1回戦とは違く、実力で這い上がらなければならない。然し、このゲームには利点がある。人は絶対に死なないってことだ。
武は銃を右ポケットにしまい、城の外をウロウロしていた。
武「絹木の命令で城の見張りをやらされたんだっけ。」
とは言っても、開始から10分が経過。将棋で言うと未だ序盤だ。攻めにくるには時間をかけてから来るだろう。
バン!バン!バン!
銃声だ!何処からだ!?誰が撃ったんだ!?どの陣が撃ったんだ!?
武は無警戒で銃声がした所まで走った。
タタタタタタタ
金陣「へへへ。拳銃はいただくぞ!」
発砲は金陣か!銀陣の仲間が、グッタリと倒れている。
武「待て!」カチャ
武は金陣の人に銃を向けた。
武「銃を返せ!さもなくば撃つ!」
ドラマらしくなってきた。武は真剣な目付で金陣員に銃を向けてる。
金陣員「っふ…」カチャ
バン!!!!!
武「あっっう!」
武は背後に倒れ、仰向けになった。
金陣員「こいつ…馬鹿だろ。麻酔銃なのにな。何でも有りなんだよ!!」
そう言い、微動をしない武の手から銃を奪った。
金陣員「あばよ。また会おうぜ。」
武に手を振り、城に戻って行った。
……カチャ……
金陣員「ん?」
何かの異変に気付いたのか、周りを気にしはじめている。
絹木「ひひひ。」
拳銃の音の正体は絹木だった。城内の死角から、金陣員に向かって、発砲の照準を合わせている。
絹木「さっきの仕返しだょ~」
バン!!!!
金陣員「ぅわ!!」
バタン
金陣員は背後から撃たれた為、俯せに倒れた。
絹木「駄目じゃないですか~。俺様に許可をとらないと~」
金陣員の顔を踏躙り、銃を奪った。
絹木「そういや、武も寝やがってる。」
武の身体を起こし、背骨の脊髄を強く殴った。
武「…ぅ……?ここは?」
絹木「てめえ何撃たれてるづらか?少しは頭を使えづら。」
武「悪い悪い。今度から気を付けるよ。」
絹木「それより、早く宝ってやつを堀探すづらぜ!」
武「わ、わかった。」
絹木の命令に的確に従い、適当に土を掘始めた。
絹木「宝は3cm程掘れば出てくるづら」
武「そうなのか。」
ゴソゴソゴソゴソ
堀続けること3時間。時間はあっという間だ。
それなのに、敵陣からは一人も攻めに来ない。同じく掘っているのだろうか?
まあいい。掘るか!
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