第1章~火影の里~

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「烈火。本当に火影の里に行くつもりなの?」 陽炎が心配そうに尋ねる。 「うん、おれは火影の里がどんな所にあったのか、この目で確かめてみてぇんだ!大丈夫だよ。天堂地獄を倒して火影は滅んだ。心配ないって!」 「…そうね。火影は滅んだんだものね。」 「母ちゃんは一緒に行かねぇの?」 「私は茂男さんのお手伝いをしなくちゃいけないからね。それに、カップル同士のWデートの邪魔なんて出来ないわ☆」 陽炎は微笑みながら言った。 烈火はゆでだこみたいに真っ赤になりながら、 「ば、バカなこと言ってんじゃねぇよ!おれと柳はそんなんじゃねぇよ!…友達だ」 「ふふ、そういうことにしておくわ」 意味ありげな笑い。 「と、とにかくそうと決まったらアイツらに連絡しないとな!」 と、ここであれからみんながどうなったか説明しておこう。 柳は今、絵本作家になるために必死で勉強している。元々頭は良いので勉強には苦労していないらしいが、絵はあまり上達していない。 土門は家業の花屋を手伝っている。最初は客がビビってあまり寄り付いて来なかったが、最近は客も土門の人間性に惹かれ繁盛している。ちなみに葵は自分の店を持ちたいと言い出し、経営のノウハウを勉強中らしい。 風子は、持ち前の運動神経でスポーツ万能。陸上の特待生として大学に通っている。 しかし、根っからの勉強嫌いのため、常に進級ギリギリの位置にいる。 ちなみに土門とは続いている。端から見ればとても付き合っているようには見えないが、本人達にはちょうどいい関係のようだ。 水鏡は医者の卵になっている。目の前で姉が死んだアイツは、誰かが死ぬことで悲しむ人間を見たくないのかも知れない。 他の人物も触れておこう。 空海や最澄達、空のメンバーは、暗殺業から手を引き、今は裏麗の残党狩りをしているらしい。 裏麗抜け忍の3人は空と行動を共にしている。 鬼凛と螺旋は相変わらず一緒にいる。仲が進展したのかどうかはわからない。 蛭湖は格闘家になりそこそこ活躍している。 十神衆の雷覇と音遠は行方知れずになっていて消息が掴めない。 こんな感じでみんな元気にやっている。
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