第4章~生きていた刺客~

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ジョーカー「さぁ、ケリ着けよやないかい!」 ジョーカーがゆっくりと門都に迫る。 門都はその場から動かず、ジョーカーの出方を伺っていた。 門都「コロス…殺してやる」 次の瞬間、二人が同時に動いた。 正面からぶつかり合い、激しい金属音が連続して辺りに響く。 しかし、スピードではジョーカーが一枚上手だった。 ジョーカーの攻撃が徐々に門都を押しており、ジリジリと門都が後退していく。 ジョーカー「どないした?オドレの実力はそんなもんか?」 ジョーカーが挑発的に言った。 門都「…がぁぁ!!」 吼えながら勢いよく槍を振るった。 ジョーカーはしっかりとその攻撃を受け止めたが、凄まじいパワーに押され、そのまま後方へ吹き飛ばされた。 パワーでは門都が上である。 ひるんだジョーカーに、さらに門都の攻撃が迫る。 門都「シネ!」 一直線に迫ってくる門都を尻目に、 ジョーカー「なんちゅうバカ力や…でも…そう来てくれんとなぁ!面白くなってきたやんけ! …帝釈回天!重力値-!」 ジョーカーが帝釈回天をかざし、重力の結界を作る。 刹那、門都が槍をジョーカーに突き刺した。…かに見えたが、重たいはずの門都の一撃を片手で軽々と受け止めていた。ジョーカー「…せやけどな、バカ力だけじゃワシには勝たれへん!」 そう言ってニヤリと笑った。 ジョーカー「次はワシの番や!」 そういうと、槍ごと門都を持ち上げ、そのまま木に投げつけた。 門都は体勢を立て直すことができず、そのまま木に激突した。 ジョーカー「まだ終わりやないぞ…帝釈回天!重力値+!」 そう言って門都に帝釈回天を投げた。 しかし、門都には当たらず、門都のそばに刺さった。 一見外したかに見えたが、 ジョーカー「…たっぷり味わえや」 そう言うと、ポケットからパチンコ玉サイズの鉄球を数個取り出し、門都の上空に投げた。 放物線を描きながら飛んでいった鉄球は、門都の上空で急加速し、銃弾のように門都に突き刺さった。 門都「ぐはぁ…」 全身血塗れになりながら吐血し倒れた。 倒れた門都に近づいて帝釈回天を回収したジョーカーは動かない門都に言った。 ジョーカー「どや、強力な重力の中で味わう鉄球の味は?散弾で撃たれたみたいやろ?」 そして門都に背を向けて烈火達の元へ歩き出した。
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