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「被害者のパソコンは今俺の仕事場にある。被害者の関係者にお前が聞きたいことを聞いていいから。」
あたしの…聞きたいこと…。
「お前がいなきゃ、事件は解決しない。」
きっぱりと、雅人は言い放つ。声は、真剣そうだった。
「2年前の事件は、お前がいなかったら解決しなかった。きっと、もっと被害者が出てた。」
「…でも、それは雅人さん達が色々助けてくれたから…。」
一人だったら、きっと何も解決出来なかった。
きっとすぐに諦めてた。
2人がいなかったら、きっと…。
「…お前はどうしたい?」
ぐさりと、雅人の言葉が奈々を突き刺す。
「奈々は、どうしたいんだよ。」
「…あたしは、」
あたしは…
あたしは…
「事件を…終わりにしたい。」
あ…言っちゃった…。
やっぱり、後戻りなんて出来ない。
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