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「…本当にちょっとの時間で構わないんだけど…。」
「構いませんよ。…上がって下さい。」
そう言って少女は玄関の鍵を開け、すかさず客人用のスリッパを2つ出してくれた。
「どうぞ。」
案内されるままリビングに入っていく。
「座って待ってて下さい。今お茶を…。」
そう言い残して少女はキッチンに行ってしまった。
「びっくりした…凄いしっかりした子。」
「この家、両親いないらしい。事故かなんかで2年前から姉妹で2人暮らししてだったんだと。」
「え…それじゃぁ…あの子今…。」
「ああ。一人ってこと。」
そんな。
なんで。
そんなの、酷すぎる。
「こら、泣くな。はえーよ。」
「だって…!」
そんなの、酷すぎるよ。
心の中で何度も呟いた。
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