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「あたしが高校生の時の話しなんだけどさ…。だからあたし、この事件の犯人を許せないの。」
忘れたつもりでいた。
正直、忘れたかった。
思い出せば辛くなるだけで。
でも、どうしても犯人を許せないでいた。
「辛いと思うけど…知ってることを話して欲しいの。」
少女はこくりと頷き、小さな声で話し出した。
「あの日…姉が死んだ日…あたしは姉を起こす為に部屋に行きました。部屋には鍵がかかっていましたが、おかしいなと思いながらも合い鍵で部屋を開けました。」
やっぱり…内側から鍵か…。
「姉は床に倒れていました。頭からは血が…足には赤い斑点みたいのが沢山…ありました。」
レンガで叩いたから鬱血したんだ…。
「手にはレンガが…初めて見るものでした。」
「…他に何か気になった事は、なかった?」
「…パソコンが、新しくなっていました。」
「パソコンが…新しく?」
それは、一体…?
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