感染ー1ー

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あの日々が嘘だったかのように、日常は平穏さを取り戻していた。 今でも毎日のように様々な事件がニュースから溢れ出していた。 「奈々、今日の英語の時間寝てたでしょぉ!」 「え、バレてた?神田先生の授業眠くてさぁ。」 奈々は、大学生になっていた。 「今日学校終わったらどっか行かない?」 「あたし映画観たぁい。」 食堂で友達4人と楽しく昼食をとっていると、食堂のテレビから流れるニュースが耳に入った。 『続いてのニュースです。昨日午後4時頃、都内に住む女子高生の遺体が発見されました。』 「やだぁ、また?世の中本当に物騒だよね。」 英美がそう言ったのを聞いて皆の視線がテレビに向かった。 『遺体は全身の骨が砕かれており、凶器は現場にあったレンガだと考えられています。部屋には荒らされた痕跡はなく、鍵もかかっていたそうです。』 …!? 奈々は思わず耳を疑った。 その言葉は、明らかにあの事件と酷似していた。
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