357人が本棚に入れています
本棚に追加
あの日々が嘘だったかのように、日常は平穏さを取り戻していた。
今でも毎日のように様々な事件がニュースから溢れ出していた。
「奈々、今日の英語の時間寝てたでしょぉ!」
「え、バレてた?神田先生の授業眠くてさぁ。」
奈々は、大学生になっていた。
「今日学校終わったらどっか行かない?」
「あたし映画観たぁい。」
食堂で友達4人と楽しく昼食をとっていると、食堂のテレビから流れるニュースが耳に入った。
『続いてのニュースです。昨日午後4時頃、都内に住む女子高生の遺体が発見されました。』
「やだぁ、また?世の中本当に物騒だよね。」
英美がそう言ったのを聞いて皆の視線がテレビに向かった。
『遺体は全身の骨が砕かれており、凶器は現場にあったレンガだと考えられています。部屋には荒らされた痕跡はなく、鍵もかかっていたそうです。』
…!?
奈々は思わず耳を疑った。
その言葉は、明らかにあの事件と酷似していた。
最初のコメントを投稿しよう!