幻聴

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懐かしい 甘い響きが 僕の胸を 掻き立てた 幼い頃の 僕らが居た 君の声がした気がした そんな事ある訳ない… 掴み取ろうとした未来 昨日砂になって消えた もう何もいらないよ… 何かを得る為の代償は いつだって得た物より 大きくてそれは何にも 代えられない大切な物 今でもよく聞こえる 君の甘くて優しい声 幻聴 そんな言葉じゃ 片付けられないのよ 簡単に割りきれない 想いは複雑に絡み合い 交差するばかりで… 涙に滲んだあの背中が 離れない いつになれば 解放されるの?なんて よく言う そんな幻聴に 浸りたいだけのくせに そうして一体何処まで 矛盾した毎日繰り返すの? 呆れ果てたのは僕自身 懐かしい 甘い響きが 僕の胸を 掻き立てた 幼い頃の 僕らが居た 君の声がした気がした そんな事ある訳ない… そんな事ありはしない 淡く淡い幻聴の世界。
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