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「…何か嬉しい事があったんですか?」
「クァフフフ、分かるかね?」
僕はこのトカゲ族特有の笑い声が嫌いではありません。
「はい、何か嬉しそうな気がします」
「なぁに、直にウィル君も分かるさ…。今日はきっと、君にとって特別な日になるだろうて」
僕が首を傾げると、それを見てパルテおじさんは更なる笑みを浮かべました。
『―まるで子供が、自分の悪戯の成功を喜んでいるようだ。』
等と僕は考えつつ、靴磨きに精を出しました。
「まぁとにかく、今は仕事に精を出してくれるかな?」
そう言ってパルテおじさんは手持ちの新聞を開き、読み耽りはじめました。
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