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二週間に一度、神田先生の訓練が始まった。
光は、初めは先生になれていなく、すぐ泣くのだ…。
神「どうしたのかな?光君、僕、嫌われちゃったかな?」
神田先生は泣いている光を見ていた。
私「男の人になれていないから、あと何回かしたらなれるかも…。」
私は、光をあやしながら、神田先生に言った。
神「僕、子育てしたことない物で…、今、勉強中なんです。」
私「そうなんですか?先生、しっかりしていて、子供いるかと思いましたよ。」
神田先生は、光の足を見ながら、微笑んだ。
神「まだ、僕、結婚していません。わからない事もまだまだありますよ。」
私「そうなんですか…。」
私は、光のリハビリの様子を見ながら、先生を見ていた。
私「先生?ちょっと聞きたい事あるんですけど…。」
神「どうしました?」
私「うちの光、足の支え方まだ、ぎこちなくて、支え立ちしても、足が外反足ぎみなんですけど…。」
神田先生は、光の足の立ち方を見た。
神「うーん、まだ筋肉ついていないからね。家でも立たせる練習させてみて…。」
私「はい。」
毎回40分の訓練はすぐ終わってしまう。
神「光君、今回の訓練終わりだよ。」
私「先生、ありがとうございました。」
神田先生は、光の訓練で使った、おもちゃをかたづけていた。
私「私も手伝います。」
私は、先生の手伝いをした。
神「お母さん、ありがとうございます。」
光の使った物を片付けるのは親の責任だと思った私は片付けを手伝った。
神「お母さん、本当にありがとうございます。」
私「いいえ、光が使った物ですから…。」
そして、私は訓練室から出て、3階の受付で診察券を受け取って、帰る準備をした。
その時、神田先生が急いでやってきた。
神「来月の予定表、渡し忘れました。」
私「あら、わざわざすいません。そういえば、今月最後でしたね。」
私は笑いながら言った。
(案外、おっちょこちょいなのね、神田先生。)
私は、光を抱いて、ベビーカーに乗せて、エレベーターに乗った。
神田先生は、エレベーターに乗る私達を見送ってくれた。
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