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そう言ういつきは、上がり込んで来たこいつらに半ば諦めたような姿勢だったらしく。
つまりいつきは、自分一人がどーこーされるなら構わないという考えでいたが、俺の登場で軽く頭がついてきてないようだ。
軽くため息をつきながら改めて俺を呼び付けた三人を見てみれば、意外と普通のやつらだった。
見るからに受け顔の、媚びるような奴ではなく。
勝手な想像をしていただけに、京哉の中では中々こいつらが資料にあった、所謂"セフレ"という関係を結ぶ奴らに見えない。
彼らを見定めるような京哉の視線に、いつき、そして三人は少し沈黙した。
いつきとしては、かなり複雑な気持ちで。
他の三人としては、『いっちゃん』の恋人をこちらからも見定める気持ちで。
が、不意に一人が声をあげる。
「さっ、おめでとパーティー早く始めよーよ!」
「「……はっ?」」
見事に京哉といつきの声がハモる。
"おめでとパーティー"?
「いっちゃんが、」
「篠田様と、」
「付き合えて」
「「「おめでとパーティー!」」」
三人で打ち合わせでもしたのだろうか。見事にセリフを繋いで説明する。
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