054 経緯、関係、

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「朗の呼びかけで、俺らは互いに胸の内を明かした。 そしたらやっぱり、体なんかじゃなくて、シノを精神的に支えなくちゃいけないって結論に至って… だから、俺達はそれからも部屋に通うことは止めなかったけど、シノの話をたくさん聞いた。」 加藤はそう言うと、今度は俺を見る。 つまりは、ヤッたりなんかしてないということを言いたいのだろうか。 「まっ、そしたらいっちゃん、誰彼構わず連れ込むようになって、そういう意味では、悪化しちゃったのかもしれないけど……」 「でも、シノが篠田を好きで、 でも、篠田が保坂を好きだってことが、二年に上がってやっと三人揃って突き止めれた。」 「いっちゃん、中々そういう話をしてくれないからね」 二年に上がってから…か。 俺が達也を必死に繋ぎ止めようとして、達也に気持ちを打ち明けている時に、 いつきもまた、やっと、こいつらに打ち明けたのか。 「俺らは恨んだよ、あんたを」 ついには俺のことを、"あんた"と呼ぶ加藤。 初めから気付いてはいたが、加藤は俺が嫌いらしい。 「俊、ちょっと目恐いから。 まっ、とにかく調べたら篠田様は保坂様追い掛けてるしね。 俺らは確かに恨んだ」
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