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「じゃ、交代ね、」
「はい、」
京哉は用意されていたパイプ椅子に腰掛けながら、七瀬先輩に返事をした。
体育祭には、普段寮制なのもあって、保護者だったり一般の来校者が大勢訪れる。
そうなると、生徒の安全の為にも、受付を通す必要がうまれてくることになり……‥
その"受付"を行うのが、生徒会の一つの役割となっている。
「この時間帯は人少ないだろうけど、頑張って」
そう言いながら去っていく七瀬先輩。
京哉はその優の後に、この受付の当番がきていた。
ピーク時は、二人ペアなんかでここを担当させていったが、今は体育祭も後半に近づき、一番盛り上がっている時間。
こんな遅くに訪れる来校者は無に等しい。
京哉は暇そうに、横目で盛り上がっている体育祭の様子を見た。
あの中にいつきも居るのだろう。
流石に見えないが。
役割の段取りはわかっている。
京哉は職務を全うするために、しっかり前を向いた。
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